僕の小さな恋人

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ドクターは、体力が戻ったら! と、仰った。 必ず戻りますとは、仰っしゃらなかった。 僕は、不安だった。でも山川君は、前より逞しくなるよ! と言ってくれた。 僕は、その言葉に励まされた。 それから、検査、検査の毎日だった。 母と、瑠璃ちゃんが来てくれた。 「 お兄ちゃん、お兄ちゃんは、すてき。 わたしが大きくなったら、お兄ちゃんと けっこんしたいなぁ~」 僕は、どきどきした。 「 瑠璃ちゃんと結婚できたら、とっても嬉しいよ 」 「 あ~そうだね~お前と瑠璃ちゃんは、気が合うからね。そうなったら、どれほどいいか! 」 「 きゃはは~ 」 瑠璃ちゃんは、笑った。 それからすぐに、母と瑠璃ちゃんは、帰った。 僕が、疲れたら困るからだ。 病室の窓から、瑠璃ちゃんを見ていると なんと、瑠璃ちゃんは、振り返って、僕を見た。 小さな、小さな手を振った。 僕は、やっと歩けるようになった。 あと一週間で、退院だ。 〖 イエス様、瑠璃ちゃんと、、、、〗 と、祈りかけたけれど、それ以上言葉が 出てこなかった。 五階建ての五回の部屋から、手を振った。
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