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―――…
――――――……
「久しぶりだよねー。三年ぶり?元気してたぁ?」
「今更?」
「南はあんまり変わってないね。相変わらず、見た目も中身も可愛くないっていうか…」
「そっちこそ」
冷戦状態の二人の会話が繰り広げられる私の家。
奇しくも圭宅は南宅の隣で無事発見されたが、家に入ろうとした圭が「鍵もない!」と騒いだため、もう一度私の家に戻ることになった。
不機嫌な私とその態度にイラついた圭。
「あーー、腹減った…」
「…うるさいな」
「何か食べる物ない?作ったりしてないの?本当に女の家?」
「はぁ!?」
失礼なことを言うコイツに餓死しろと思ったが、味噌汁を作っていたのを思い出した。
「あー、……一応ある」
「え?」
「美味しくはなかったんだけど…」
そう言いながら、用意した朝食をテーブルに並べると「へぇ」と言う感嘆の声と共に無邪気な笑顔が見えた。
あ、この顔は好きかも…と思ったが、ナイナイと頭を振る。
一口食べた瞬間に無表情になる圭。
口はもぐもぐと動かしているが、無表情。
突然。
――クッ…という音が喉から聞こえて…。
え、何?何の音!?
見ると、下を向いて肩を震わせている圭。
えぇ!?もしかして、喉に詰めたりした??
こういう時、どうしたらいい……の?………て、笑ってない??
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