その2 いつも通りですよー!!

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映画を見た後、カフェに入ってのんびりすることにした。 私はデートって感じだなぁ、しかも、高田君、素敵過ぎ!と思いながらも、落ち着いた雰囲気を出して、自分なりに美しく微笑んでみる。 その私の表情を見て高田君は…、「何?俺なんかした??」と戸惑っている。 「イヤ…、ナンデモナイヨ」 急いで目をそらして答えたが、ちょっと落ち込む。 目力のせいかもしれないけど…。 「そうそう、南ちゃん、俺のレポート、知らない?」 「レポート?」 唐突なそれに、あったかな…と考えてみる。 「うん。数枚、計算式で埋めてあるやつなんだけど、荷物に紛れ込んでなかった?失くしたのは一緒に時間割立てたときかな?と思って…」 「ああ、それならあったかもしれない」 そういえば、シラバスに見覚えのない紙が挟まっていた気がする。 「よかったー。無いともう一回計算しないといけなかったから助かったよ。今日、取りに行ってもいい?」 「えぇぇぇ!?今日!?明日じゃ駄目?」 まだ、講義が始まって二週間なのに、そんな大変そうなレポートが出るなんて、レベルの高い学部は違うなぁ…と感心している私に彼からの驚きの提案。 それは駄目だよ!!帰ると部屋に圭がいるのに…。 なにより、あんなのと知り合いだなんて思われたくない。 しかも、変に疑われたら最悪だし。 「この後、そのレポートのことで友達と会うんだ。今日も南ちゃんの家まで送っていくからさ」 「イヤ…、今日は…ちょっと」 どうやって断ろう。いきなりすぎて何も思いつかない。 「駄目?」 「駄目っていうか…そうだ!私が取ってくるよ!ここで待ってて」 「なんで?そんな大変なことしなくていいよ。帰りに寄るだけだから」 「ああ…うん。……わかった」 断り切れなかった…。どうしたらいいんだろう??
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