その3 あっれ?え??誰かいましたっけ?

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言われた通りに頷いていると、更にうんざりした表情で高田君を指差している。 見ると怪訝そうな高田君がいて……。 そうでした!そうでした! 高田君の質問の途中だったよねー。 そこで指示通りに、ひたすら頷きながら、 「……えっと、あー、……うん」 我ながら、非常に曖昧な返事…。 高田君は眉根を寄せ、……た気がしたけど、気のせいだったみたい。 困ったように笑い、私の頭にぽんっと手を置いて、 「ありがとう」 その後、私を見て「ずるいよね」と一言だけ。 何これ?いいってこと?でも、ずるいって?? 圭と何か喋り始めた彼を横目に、頭に手のぬくもりの余韻を感じていた。 しかし、そこで気付いた新事実。 ………ちょっと待って? よし!これでうまく収まったし、いい雰囲気になったよね♡ ………って気になってたけど、私、何も作ってないじゃん!?!? ここで「さっきの、やっぱり嘘ですからー」って言うの? えー!?言えない!!絶対言えない!! どうしよう??? でも、どうしようもないよね!? やっぱり、アイツの策略だったんだ!!! くっそ…!!まんまと嵌った!!! 再び圭を睨んでいると、私の視線に気付いたらしく目が合った。 なんだ?やる気か!??と睨み返していると、呆れた様子で私をキッチンまで引っ張ってきて…。 「ほら、早く。持って行けよ。俺は帰るから」 何これ?私、知らない…。 キッチンに並ぶのは記憶にない食べ物ばかり。 えーっと…、私、朝、こんなに作ったっけ? ………いや、そんなわけないよね??
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