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愛される王とその幼馴染
貿易で栄えた豊かなシルベルタ王国第十七代王、リューラ。
先代が病で早くに亡くなったため、二年前、十六歳で王位を継ぐことになった若き王だ。
輝くような金髪に青い瞳、長身で、幼い頃から剣術で鍛えた均整の取れた身体。
「大丈夫か?それは私が持とう」
加えてこの気遣いと甘いマスク。
箱を支えて微笑んだリューラを見て、それまで荷箱を持っていた娘はヘナヘナとその場に座り込む。
「はぁ……リューラ様♡」
王だからといって城に留まらず街にも姿を現し、荷運びまでする姿に国民(特に女)たちはうっとりしていた。
いつも明るい音楽が聞こえて、活気づいたこの国。
若く、美しく、人望の厚い王へ誰もが深く忠誠を誓っていて、笑い声も絶えない。
国民に愛される美しい国の美しい王は遠い国までその噂が広がるほどだった。
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