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「あれ、晴ちゃん自転車なの?にけつしてく?」
「え」
驚いた顔している晴ちゃんの自転車を奪い取り、前のカゴにスクールバッグを入れる。
そしてそのまま跨ると、晴ちゃんを見る。
晴ちゃんは固まってしまっていた。
「乗って晴ちゃん」
「警察の人とか学校に見つかると面倒ですよ」
優等生らしい彼女の返事。
こういうルールから逸れたことした事なさそうだもんな。
俺とは全く違う。
まだまだ綺麗な白で何の色にでも染められそうな。
少しのきっかけで黒にも灰色にもなるそんな危うさも晴ちゃんにはあった。
「たまにはいいじゃん、優等生な生徒会長もハメ外しなよ」
そう言うと明らかに晴ちゃんの表情が変わる。
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