お見合いで一目惚れ!? 4話

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「夜会なども誘われたのですが、仕事に追われて参加できず……」 「お仕事には、慣れましたか?」 「うーん、どうなんでしょうね。騎士として魔物と戦っていたほうが楽だったかもしれません」  肩を落とすレオンハルトさまを見て、思わずクスクスと笑ってしまった。 「エリカ嬢こそ、どうしてこのお見合いを受けようと思ったのですか?」 「父から頼まれて、というのもありますが……私、できればこの王都から出ていきたいのです」 「それは、一時的な避難先……ということでしょうか?」  ふるふると首を横に振る。  扇子を閉じて、トン、自分の胸元に手を置いて、自信満々の笑みを浮かべた。 「私にも伯爵家令嬢としての役割がございます。ダニエル殿下の婚約者として、いろいろなことを学びました……が、婚約は破棄されましたので、思う存分力を揮えないのです」  私がダニエル殿下の婚約者として過ごした八年間。  いろいろなことを、家庭教師たちから教えてもらった。  まぁ、必死に勉強しているときに、ダニエル殿下は他の令嬢と逢瀬(おうせ)を重ねていたのだから悲しくなってしまう……なんて、嘘よ。  卒業パーティーで婚約破棄を宣言されるかは、半信半疑だったけれど、いつか婚約は破棄されるだろうと思っていた。  だから、そんなにダメージは()っていない。……そう思い込んでいるだけかもしれないけど、ね。
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