お見合いで一目惚れ!? 5話

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お見合いで一目惚れ!? 5話

「なので、そんな心配はしないでください。そして、同じことを、エリカ嬢にお願いしますね」 「ふふっ、かしこまりました。これから、よろしくお願いいたします、レオンハルトさま」 「こちらこそ、よろしくお願いいたします、エリカ嬢」  互いに頭を下げあって、顔を上げると視線が交わる。  照れたように笑う彼の姿に、胸の奥がきゅんと高鳴るのを感じた。  ――私も、誠実にしたい。  婚約破棄を宣言されてから二週間くらいが経っているけれど、婚約者だった期間は八年もあるのよね。  すべての男性がダニエル殿下のような人ではないと、信じている。 「レオンハルトさま、我が家の温室に案内いたしますわ」 「温室、ですか?」 「はい。……私のお気に入りの場所ですの」 「それは、とても興味深いですね」  すくっと立ち上がり、一緒に温室に向かうことにした。  温室には今、いろいろな花が咲いているから、見飽きないだろう。  ……とはいえ、男性は花に興味ないかしら?  少し不安を抱きつつも、レオンハルトさまとともに温室へ足を運ぶ。  途中でメイドに温室へお茶とお茶菓子を用意するように頼むと、彼女はぱぁっと表情を明るくさせて、「かしこまりました」と頭を下げて、意気揚々と去っていった。
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