こころ

12/14
前へ
/14ページ
次へ
「あのさ、ずっと聞きたいことがあったんだけど」  視線は、教室中のあちこちに飛んでいってしまう。手元が冷静にできなくて、指先をいじり始めた。  真実を知ってしまったら、僕は自分の心を抑制することができるだろうか。少しの間、彼女を疑っていた自分は、彼女の本心を受け止めることができるだろうか。  でも、迷ってる暇なんてない。ビシッと背筋を伸ばして、息を吸った。 「いつも一緒にいる、あの男は誰なんですか!?」
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加