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次に、シチューの中に沈んでいるブロッコリーをスプーンで掬うと、乳白色の液体からゆっくりとその姿を現した。マングローブの森を上空から見ると、きっとこんな感じなんだろうと思った。
「シチュー美味しいね!
ブロッコリーが特に!」
そう言って、私に話しかける女子生徒が一人。私の机に自分の机をくっつけて、私と向き合った。誰だろう?隣にこんな子いたっけ?私、あんまり他人に関わりたくないんだよね。
「シチューと揚げパン、めちゃ合うね!」
確かにそうだけど、私の席の周囲にこんな人いた?それに、なんだかすごく馴れ馴れしい。その間にも、一方的に話しかけてくる。
なんかもう面倒くさくなって、適当に頷く事だけを繰り返しながら、早々に食事を終わらせて食器を片付けた。
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