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大きなダイニングテーブルに、のぞみは草刈りと並んで座り、向かいに葵が座って、夕食をとった。
「久しぶりだな。旨いよ、母さん」
「そうね。上出来だわ。のぞみさんのおかけね。サラダの盛り付けのセンスもいい。のぞみさんは育ちのいいお嬢さんね。ピアノもとってもお上手」
「たまたまうまく弾けただけです。でも、私は目標を決めたらやり遂げるタイプだとは思います」
「好きだから頑張ることができる」
「それはそうかもしれないです」
「母さん。のぞみさんはバイクも・・・」
「あの、空さん・・・!」
のぞみは草刈りの言葉を遮るように慌てて言った。
「どうしたの?」
草刈は首をかしげた。
「いえ、なんでもないです・・・。ごめんなさい」
それから話題が変わった。
「お父さんも、きっとのぞみさんのことを気に入るわ」
「オレもそう思う」
のぞみは少し緊張しながらビーフシチューを食べた。
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