私が好きなもの

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        -18-  大きなダイニングテーブルに、のぞみは草刈りと並んで座り、向かいに葵が座って、夕食をとった。 「久しぶりだな。旨いよ、母さん」 「そうね。上出来だわ。のぞみさんのおかけね。サラダの盛り付けのセンスもいい。のぞみさんは育ちのいいお嬢さんね。ピアノもとってもお上手」 「たまたまうまく弾けただけです。でも、私は目標を決めたらやり遂げるタイプだとは思います」 「好きだから頑張ることができる」 「それはそうかもしれないです」 「母さん。のぞみさんはバイクも・・・」 「あの、空さん・・・!」  のぞみは草刈りの言葉を遮るように慌てて言った。   「どうしたの?」  草刈は首をかしげた。 「いえ、なんでもないです・・・。ごめんなさい」  それから話題が変わった。 「お父さんも、きっとのぞみさんのことを気に入るわ」 「オレもそう思う」  のぞみは少し緊張しながらビーフシチューを食べた。
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