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「あー…疲れた。やる気しねぇ…」
そこへようやく学校に到着したらしい薬袋が今にも倒れそうな ぐたぁっ とした様子で化学室へやって来たにゃ。
「あっ、先生おはようございます」
「おはようございます、先生!電車大変でしたね」
「おう。愛屋に野々口か、おはよう。…そうなんだよ、急に線路に猫が飛び出して来たとかってさ、ったく。何やってくれちゃってんだよクソ猫が、アホ猫が!猫のくせに忙しい人間の邪魔すんなっつの!猫のくせに、猫のくせに!」
心が痛いにゃ。
僕の仲間がすいませんでした。
「あーまじ頑張れる気がしねぇ。もう帰ろっかな?」
子供みたいな事言わないで頑張ってくれにゃ。ほら謝るから。
「にゃ〜お」
「あ?なんだぁ?ハートのネックレスの首輪……あぁ、お前、応援部とこの飼い猫か」
「にゃん!」
飼い猫じゃない!
「よし、授業…はもうする時間ねぇから出席確認と挨拶だけして終わるか。おら、お前らも猫もさっさと化学室に戻んな」
「はい!」
「にゃーお」
僕も授業に参加させてくれるなんてなんて動物に優しい学校だにゃ。
「あー、にしてもダリぃ…」
ぶすくさ文句を言いながら化学室に入る薬袋の後に続いて僕らも中に入ると「起立、礼、ありがとうございましたー」で一限目はあっさり終わったにゃ。何だこの学校。
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