天使は悪魔で悪魔は天使？

「あぁ！テニス部の日下部先輩に集まってたみたいだよ？」

「日下部先輩にですか？」

「今日先輩誕生日だから」

にゃるほど。団子屋が言ってた話しってこれだったのか。

「日下部先輩って天使みたいな綺麗な顔してるし運動神経抜群だからテニスの王子って呼ばれてますもんね」

テニスの王子に“様”が付いてたら危うく他所の大人気スポーツ漫画ファンから怒られてたところだったにゃ。

「もう完璧だよね」

「野々口さんもああいう方がお好きなんですか？」

「目の保養には良いけど、私は静かに勉強とか読書とかしてる人の方が好き、かな？」

んにゃ？気のせいか今一瞬野々口がちらっと季優を見たような気がしたんにゃけど…？

「あ、愛屋君も　天使みたいな顔した人とか…す、好きになる…？」

「僕はずっと石原さとみさんが好きです」

質問の答えになってないにゃ。

「へ、へぇ！綺麗だし可愛いもんね！」

なぁ、石原さとみ、石原さとみって小声でぶつぶつ言いながら何だか今さっき腕にメモらなかったかにゃ？お前まさか季優に好かれるために石原さとみになるつもりじゃないだろにゃ？