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「…寿人さん。これで、もう、寿人さんは苦しまなくていい…?」
真っ直ぐな瞳で、洸太君は言う。
もしかして君は、僕の苦しみに気付いていた?僕が彼を想い、ずっと苦しんできた事を…。
「…言ったでしょう?君のおかげで、僕も救われたと。きっと、彼が居る限り、ずっと、僕は彼だけを想い続けていた。彼しか無理だった。絶対に叶うはずがないと知りながら、想い続けるのは、とてもじゃないけど…」
彼を諦める勇気も、彼の幸せを願う覚悟も、彼から離れる選択も、自ら命を断つ事さえ、僕には無理だったから。それがずっと、たまらなく苦しかった。その苦しみから、洸太君。君は、解放してくれたんだよ。
ありがとう。
君は僕を救ってくれた。まるで天使だ。
「寿人さんっ!もし、また、何か苦しい事とかあったら、それ全部、俺が取っ払うから!だから、俺を好きになってくれませんか?俺は、寿人さんが好きなんだ」
そう言って、君は何の躊躇いもなく、僕を強く抱きしめる。
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