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第3話 【がんばる推しを】 新生聖女の初仕事を見守るスレ 【応援しよう】
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カギカッコ内の書き込みは、コテハン以外はすべて【聖書者ナナシ】の発言として表記します。
文頭にアルファベットが書かれていますが、ハンドルネームではなく班名。よって個人の発言ではありません。
二重カギカッコは、固定ハンドルネームです。
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「A:さて朗報。このたび、前回の聖女カッコワライさんが、正式にクビになりました」
「B:こうして、世界に平和が訪れた」
「C:大昔に現れた魔王より、たちが悪いって話だぜ」
「E:言えてる。エルフスレだと、魔王と双璧をなす有名人だった」
「F:あいつを配した神官も、もろとも処分された。よかったよかった」
「A:最後まで駄々をこねていたけどな」
「D:斬首にならないだけでも、ありがたいと思ってもらいたいわ」
「B:さて、アホは放っておいて、いよいよモネ聖女様の初仕事だぜ」
「C:とあるお屋敷の異変を探るんだっけ?」
「E:廃墟の屋敷を一室一室回って、異変がないか探る簡単なお仕事だろ?」
「B:簡単じゃねえよ。その屋敷って、貴族たちがグロい趣味のために作っていたっていう地下饗宴場があったらしいじゃん。それを改装して別の貴族が住み始めて、すぐ一家離散したって」
「F:いわゆる、いわくつき物件」
「D:私たち浄化班も、付き添うことになったわ。あんたたちは、外で護衛よ」
「F:いいなー、女子班は。任務に同行できるから」
「D:屋敷内で泊まり込みになるから、男性陣には遠慮してもらったのよ」
「B:女わよ」
「D:『女わよ』っていうやつは、女じゃないわよ」
「A:でも、怖くね? オレらは外で警備するしかないが」
「D:いざとなったらお願い」
「A B C E F:りょ」
「A:三時間経過」
「D:異常なし」
「E:二〇分四秒辺りで、全裸のオッサンが廊下をうろついてて、モネたんが浄化して、それっきりだよな」
「D:あと六時間、ずっとこの平和が続けばいいけど」
「A:半分経過したぞ。オレ等は今、夜食中」
「B:最強の燻製が焼き上がったんだが、モネたんにも食べさせたいっ」
「D:だめよ。そんな口実で、お屋敷になんて入れてあげないんだから」
「C:いやあ。マジでウマい」
「???:これで酒があったら」
「B:燻製だから、モネたんたちにも取っておいてやろっと」
「D:助かるわ……えっ!?」
「A:どうした?」
「D:だれ? 今発言したの」
「B:みんな過去ログ漁れ」
「E:オレのログには、なにもねーぞ」
「A:でも確かに、さっき発言したやつがいたよな」
「D:やめてよ! まさかお屋敷の外で異変が起きるなんて!」
「C:全員、敵の攻撃に備えろ!」
「D:まずい! あちこちで全裸の悪霊おじさんが集まってきた! 私たちを標的にしてる! あんたたちのいる外側にも!」
「B:燻製を守れ! モネたんに食べさせるんだからな!」
「D:……っ! まって! モネさんが、異変の発生源がわかったかもって!」
「E:まさしく神!」
「C:で?」
「D:その燻製じゃないか、って! 匂いにつられて、来ちゃった可能性があるかもしれないわ!」
「B:どうすりゃいいんだよ!?」
「D:お供えしなさい! それと、お酒があるといいんだけど……」
「F:なんとここに、ウイスキーが。俺ら騎士団で酒盛りしようと」
「D:それで、異変は消えるわ!」
「B:わかった。騎士団スマソ」
「F:モネたんの頼みなら、仕方なし! むしろプレゼントフォーユー!」
「E:悪霊退散悪霊退散……」
「A:ひとまず、脅威は去ったくさい……」
「???:いやあ、一時はどうなるかと」
「C:まだなにかいるぞ!」
「B:お供えの効果ゼロ!?」
「???:いえいえ。恐れることはないぞよ。ようやく、この呪縛から逃れられたわい」
「D:モネさんが話を聞くって……この屋敷に住んでた貴族が、掲示板にまぎれていたみたい。でも、成仏の仕方がわからないから、私たちを頼ったみたいね」
「???:ありがとうござい。おかげで助かった。庭の地下に財宝が、あるでのう。好きに持っていっておくれ」
「C:いいんすか?」
「???:よかよか。そこのお嬢さんに、美味しいものでも食べさせてやっておくれ。燻製のお詫びじゃて」
「A:本当にあったぜ。金貨が山みたいに」
「D:さっきの亡霊の話でわかったんだけど、このお屋敷は、山賊に襲撃されたんだって。それで、財宝を守ってきた先代一族が、彼らを悪霊にしてしまったと」
「F:異変の正体、えげつないな」
「E:とにかくわかったのは、モネたんが本物の聖女ってことだな!」
「B:燻製は、また焼いてあげるって言ってあげてくれ」
以後、モネたんを称賛するコメントで溢れました。
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