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「ふぁ〜、あれ、ゆかちゃんのほー?」
目の前の男の子は、
〝ゆかちゃんのほー?〟と私に尋ねながら、
距離を詰めるように、私に近づいてくる。
「.........っ、う、えと、」
近く距離に、言葉を詰まらせながら、
一歩ずつ後ずさってみるけど。
反対に、どんどん距離を詰められる。
「葉石姉妹の1人、でしょ?」
男の子は、立ち止まると、
私に視線を合わせるようにして尋ねて来た。
「.........っ、妹の、ゆかな、の方です、」
ガッカリさせてしまうと、
頭で分かっていながらも、正直に、答えると。
「なに、しょぼくれてるわけ?」
そう言われたと思えば、
ポンポンッと優しく頭を撫でられた。
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