ひと晩だけ、恋人

3/9
前へ
/9ページ
次へ
--------------ドン! と再び、テーブルを叩く父親。 『お前なんか、もう娘じゃない! この家から出て行け!!!!!』 私の謝った声なんか聞こえてない様子で、 無理矢理、私の髪の毛を引っ張る父親。 『っ、ぅ、ぃ、痛い、』 そう漏らしても状況は変わらずで。 気づいた時には、 〝土砂降りの雨〟外に追い出されていた私。 引っ張られたことによってボサボサの髪。 それに、持っていたのは、 ポケット入ったままのスマホ。 あろうことか、裸足のままだった............ せめて靴を取りに行きたくっても、 家の鍵は、カバンに入れたまま。 だから、戻ることも出来なくって。 私は、トボトボと雨の中を歩き始めた............
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加