ひと晩だけ、恋人

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ひと晩だけ、恋人

「ねぇ、ママはどうしてパパと出会ったの?」 台所で料理をする私のエプロンを握りながら、 上目遣いで聞いてくる可愛い愛娘。 名前は、美夜(みよ)。 数年前に生まれた美夜はもう4歳。 言葉もしっかりしてきて、 おませさんなのか、質問も多くなってきた。 ──────誰にも必要とされていない。 そう思っていた私の人生を、 180°大きく変えてくれたのが美夜のパパ。 「ふふっ、それはね、」 これから話すのは、 いつか、この子が、美夜が生まれたら、 話そうと思っていた、過去の私の話し。
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