風吹けば香るキオク

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「泣きそうになるぐらいなら普通に泣けば」 隣から聞こえてきた、 ぶっきらぼうだけど、優しさを含んだ声。 「...............っ、ぅ、ばかっ、」 ..................っ、分かってる。 今の私は、明希にくらいしか、 弱音を見せられるはずもなくって。 「........................、」 「............っ、ぅ、陰で泣くから見ないでっ、」 私はそう言い残すと、 近くにある公園の木の陰で、思いっきり泣いた。
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