その距離、0センチ

私が抱きつくと、
驚いた顔をしている千歳くん。

「............ばか、」

抱きついたままの私の頭上から一つ。

千歳くんの優しい声が降って来たかと思えば。

ふわりと、千歳くんの、
甘い香水の匂いが鼻をかすめて。

「んっ.........」

気づいた時には、
くちびるに落ちてた暖かい温もり。

「確認もせず、距離、0センチになるから、
だから、結婚出来ないって言ったのに」

千歳くんは呆れたような声で言うと。

もう一度、私にキスを落とした。

そのキスは、
私達の距離が、0センチになる合図♡

fin.