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「⋯⋯がう。
あなたが待っていたのは、ペアラでしょ?」
「は?」
リアは、ギュッと握った手を胸元に当てて俯く。
そして、彼女の口から漏れ出た言葉が謝罪だった。
「ごめんね⋯⋯。約束したのに、あたし⋯⋯」
「待った!」
言わんとする事を遮ったアリッサは、両手で包んだリアの顔を上げさせた。それでもリアはどう顔合わせればいいのかわからなくて目を伏せたままである。
「僕の目を見て」
「⋯⋯」
「リア」
語気を強めると、ようやくゆっくりと目を合わせる。目の前には眉を吊り上げたアリッサが真っ直ぐな瞳で見つめていた。
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