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これがあたし自身じゃなくて、ペアラって子の潜在的意識なんじゃないかって思ったりしたら、なんか⋯⋯」
思いのまま告げるが、それ以上は言葉が出なかった。これがリア自身の意思なのか、ペアラの意思によるのか混乱している。まるでアリッサを傷つけてしまいそうで、それ以上何も言えなかった。
「なに?」
上手く言葉が見つからずに俯いていると、額に柔らかいものが触れたのを感じた。すぐに、アリッサがキスしたのだと察する。声音も怒っているようではなく、不快にしているようでもなく、とても優しかった。
「アリッサは⋯⋯、嫌じゃないの⋯⋯?」
その疑問を投げかけた途端、アリッサはキョトンとした後に「ははっ」と笑った。
「じゃあ、なんで僕はこうしてリアを抱き締めてんの?」
「⋯⋯え?」
「リアは、嫌な相手とキスするの?」
オロオロとするリアの頬に手を添えて、そっと顔を上げさせる。真っ赤な顔になったリアと反対に、アリッサは意地悪な笑みを浮かべていた。
「あ⋯⋯っ、えっと⋯⋯っ」
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