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 さすがは知世だ、どんな時でも冷静で前向き、いや空想的である。 「気持ちを切り替えましょう。──見てよ、ここはどこからどう見ても飲食店なのよ」  私は落ち着きを取り戻し周りを確認した。室内は限りなく暗く最初はよく見えなかったが目が慣れたのか店内の様子が把握できるようになった。どうやら気が動転してて色々と見落としていたようだ。  入り口から見えるのは背の高い木製のパーテェーションで区切られたテーブル席で右横にはレジが有る。所々に今日のおすすめスイーツの宣伝が張り付けてあるところを見ると知世の言う通り飲食店で間違いないようである。   「見て見て、備え付けのライトがめっちゃ綺麗!」  パーテェーションの中を覗き見ると各テーブルには植物をテーマにしたガラス細工のランプが取り付けて有りピンポイントに薄暗くテーブル中央辺りを照らしていた。 「ねえ、何処に座ってもいいのかな~?」 「あそこ、ほら、レジの後ろに張り付けてある黒板を見ろよ、気に入った席を選んで勝手に座れと書かれているぞ」 「それじゃ奥の方の席にしましょう」
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