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 開かれたメニューを見るとセットメニューしか無くて、どれでも650円均一と書かれていた。  とても安くて良心的な値段だ。  しばらくすると大きな魔女帽をかぶりメイド服を着た店員がティートローリーを押しながら注文を聞きにやって来た。  もしかしたらゴースト系のお化けが注文を聞きに来るかもとビビッていたのだが、店員がちゃんといたので安心した。  私は一番茶葉入り抹茶ロールケーキと抹茶ラテのセットを、知世はミルフィーユ風渋皮モンブランとほうじ茶ラテのセットを注文した。  知世は希望通りモンブランが食べられるので超ご機嫌である。  店員は注文を取り終えると、ティートローリーの上から黒い葉書きサイズの紙を手に取りテーブル中央に置いた。  更にその黒い紙の上に綺麗な白い羽ぼうきとカラスの羽のような黒い羽ぼうき、そして手鏡を順次置いて無言で去ってしまった。 「これってアレよね」 「まあアレだな」
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