第9章:歪んた夢

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もう一度、リモコンや雑誌を完璧な位置に並べようとする。しかし完璧を求めれば求めるほど手が震えだし、全てが完璧な場所から遠のいていく。 「なんで上手くできないの!!」 美織はテーブルの上にあった全てのものを払い落とす。心臓はバクバクと激しく鼓動を打ち、息もはぁはぁと荒くなった。 「美織ちゃん、家で出来ないことは外でも出来やしないよ」 美織の頭の中で、川島のおばあちゃんの声が響き始めた。
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