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「境界線を守って」
頭の中にクラスメイト声がこだまし途端に美織は震えだす。
「境界線を越えてはいけない、境界線を越えてはいけない」
美織はそう呟きながらなおも歩く。しかし、美織が歩くたび、取り囲んでいる境界線は、うねうねとまるで生き物のように動き出す。歩けば歩くほど、境界線はいびつに動き気付けばその境界線は少しずつ小さくなっていた。
そのことに気付いた美織は恐怖した。どうしよう。このまま歩き続けると境界線を越えてしまう。
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