4.大臀筋に感じるバブ美

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「セーンパイっ。何見てんの?」  ボーっと蓮見先輩が男たちに囲まれている姿を眺めていた私に、心陽君が後ろから覗き込んできた。 「あ、おはよう心陽君。」 「おはようセンパイ。」  英語のロゴやニコちゃんマークがところどころに描かれている大きなパーカーに、膝にダメージの入った細身のジーンズを履いている心陽君。 「今日もお召し物がざわついてるね。」 「センパイこそ、僕昨日の格好見たよ?めっちゃ可愛いかったし!」 「は、ははっ···そりゃどうも。」  私が「じゃあね」と教室に入ろうとすると、心陽君が後ろからギュッと腰回りに抱きついてきた。 「ちょっ!!」 「センパイ···僕、昨日センパイにラインしたんだよ?何で未読スルーなの??」  え、ウソ。  知らない知らない。  私は鞄からスマホを取り出し、ライン画面を開くと目を凝らして確認した。  すると、琉生、秋人、広告、広告、広告の下に、心陽君からのメッセージが入っていることに気がついた。 『朱南ちゃんの今日のカッコかあいいね。』  凄いどうでもいいメッセージの上に、あまりにも普通すぎて目立ってない。というか他2名のメッセージが悪目立ちしてるせいだ。  心陽君は大学に入ってからというもの、私への敬語がなくなったのと、2人の時は「朱南ちゃん」と呼ぶようになった。  高校の時は、女に馴れてる感じが前世のダメンズを彷彿とさせていたが、今となってみれば弟みたいで可愛い。 「あーごめんね心陽君、昨日はちょっと、色々あって···」 「てかセンパイ、昨日神影先輩と皆藤先輩の部屋にいなかった?」 「え?!な、何で知ってるの?!!」  心陽君が後ろから私の耳元でそっと囁く。 「何してたの、僕のラインにも気づけないような凄いこと?」  息を吹きかけるように話されて、私はゾクリとした悪寒を背筋に走らせた。 「ち、違うし、」 「ねえどうなの。あいつらと何してたの。」  あかん。心陽君の息がちょっと荒い気がする。  何してたのって、私は冷めた目で2人の哀れな姿を静観してたにすぎないよ。  そんなあなたが興奮するようなことはないとも言い切れないけど、ほぼないよ。
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