第四章*笑顔

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そして俺は、大いに… ここに来たことを反省していた。 「アハハッ。」 終始、 彼女はずっとお気に入りのアイドルグループの奴らと一緒に笑っていた。 「ああ、フフッ。」 俺の目の間で、そいつらの一人が… かの、なおに耳打ちをしていた。 俺の事を言ってるんだろう。 「先生ですか〜。」 俺のそばに座っていたヤツが、 耳打ちした奴から、 なにを聞いたのか知らないが 急に俺を凝視して目を輝かせていた。 「こいつらに、なに言ったんだ?」 「ね?」 なおのあいずちに五人全員が、俺を見ていた。 「彼らのこのリアクション通りの事、」 「はぁ…俺が、雰囲気悪くしてそうだから帰るよ。」 「ダメですよ…僕ら、先生から取っちゃいますよ?」 そうニヤリと笑ったやつは… グループで俳優業もしているやつだった。 「おお。なおちゃんどうする?あの人、本気かも。」 耳打ちしていた、俳優業のやつと同じ年のヤツ。 年齢まで知ってる…俺も俺だけど。 な?なおちゃん?だと、?? 「困っちゃう。」 は?どんなリアクションだよ、まったく、 困った顔じゃなくヘラヘラした顔で… なおは、終始笑顔だった。 楽しそうな、そんな顔、 俺が… ずっとそうさせてやりたい思っていたのに。 こいつら… この人たちは、 いとも簡単になおを笑顔にしてくれていた。
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