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序章*俺は
俺の名前は、藤原海人(ふじわらかいと)
俺は大学を卒業すると、夢だった教師となり高校の英語教師となった。
それから…色々あり、
地元で小さな英語教室を開いていた、
だが、
趣味でやっているようなものだった為
すぐに閉鎖になり、
今は出版社で翻訳や通訳の仕事をしている。
俺が数年前務めていた高校の卒業生に、現在活躍中の…女優がいた。
「英語苦手だったくせに、頑張ってるんだな。」
朝、出版社に翻訳の仕事関係で出勤する前にたまたまつけていた情報番組で彼女のことが取り上げられていた。
俺は、あの日出会った彼女のことが…
今だに好きだった。
彼女はもう、
俺のことなんて忘れているだろうけど…。
もう何年も前の話だった
…薄れかけていく思い出と、想い…。
彼女はずるい、
こうして…
俺に忘れさせる時を与えてはくれなかった。
「さて、行くか。」
彼女の情報が放送し終えるのを見届け、
俺は家を出た。
出版社につくと、
俺に翻訳の仕事を任せてくれる
担当の山崎優一(やまざきゆういち)が掛けてくる。
「先生!OK出しときましたからね!」
「…優一、声でかいよ。」
彼は俺が唯一クラスを持った時にいた、子で…一緒に働くことになるとは思っても見なかったが、彼は俺が彼女を好きなことを知っていた生徒の一人だった。
「そういえば、忘れるところだったよ。お前が、国語苦手だったこと。それでよくここに就職できたなって…で?主語のない話は、超能力者でもなければ分からん言ってるだろ。」
こいつには、いつも救われていた、
…朝の憂鬱だったことが、
一瞬にして消してくれた。
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