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「なお…あ、女優の櫻(さくら)アオイが海外進出目指してるって報道されてたのは知ってるだろ?で、通訳や語学教えてほしいって…先生、藤原先生を探してたみたい。」
俺を探してた?
なんで?
俺は必死に…
彼女、櫻(さくら)なおの夢を叶えさせ、
追い続けさせたいが為に、
「聞いてる?」
「はぁ、無理…教えるなんて。お前がよく知ってるだろ?」
「アイツなら、大丈夫なんじゃないの?」
「お前が教えてやれよ…国語は不得意でも、」
「ちょっと、大きな声で言わないでくれよ。」
優一はあたりを気にしていた。
「フッ、通訳ぐらいなら…あ、断ってくれ。」
無理だ…。
なにを言い出すか…俺自信分からん。
「あ、どこ行こうとしてるんです?」
聞いてられず、立ち上がった俺の袖を掴んで座らせようとしていた。
「田村のカフェ。」
「SAKURAカフェって言ってやってくださいよ…アイツ嘆いてましたよ。」
「良いだろ別に…人気なんだし、時々彼女も立ち寄るんだろ?会ったことないけど…。」
「まぁ、友達ですからね。あの二人。」
「俺には関係のないことだけどな、お前にも買ってきてやるよ。」
「お願いします、全く…先生ときたら、ワガママで困るよ。」
「おい、聞こえてるぞ?」
「聞こえるように言ったんです…はぁ。」
優一のため息を目一杯背中に浴びなら、
俺は会社を出た。
そして、
俺は田村の経営するカフェに立ち寄る。
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