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数日後。
荷物を背負った私は、閉鎖された遊園地の前に立っていた。
魔都との県境に位置する遊園地、ここは封鎖された魔都の玄関口だ。
魔都、東京。殺意症候群の発端となった地で、国に諦められ、封じられた地。
もう、恐れてはいない。
たくさん、たくさん泣いた。
涙とともに恐怖は全部、吐き出したから。
私は、家族を取り戻すために魔都へ行く。
本当に恐いのは怪人なんかじゃない。
家族が殺人鬼になることだ。
「私は、家族を取り戻す。
そのためなら何だってやる」
【第2話へ続く】
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