第1話 ハンマー男

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 数日後。  荷物を背負った私は、閉鎖された遊園地の前に立っていた。  魔都との県境に位置する遊園地、ここは封鎖された魔都の玄関口だ。  魔都、東京。殺意症候群の発端となった地で、国に諦められ、封じられた地。  もう、恐れてはいない。  たくさん、たくさん泣いた。  涙とともに恐怖は全部、吐き出したから。  私は、家族を取り戻すために魔都へ行く。  本当に恐いのは怪人なんかじゃない。  家族が殺人鬼になることだ。  「私は、家族を取り戻す。  そのためなら何だってやる」  【第2話へ続く】
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