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鍵をめぐる物語 ~異世界へ~
物語は指輪物語のようなファンタジー小説だった。
主人公のホリーという女の子がある日、自室にある姿見に自分が映っていないことに気づく。自分の代わりに黒猫が座って毛繕いをしていた。ホリーの視線に気づいた猫が伸びをして立ち上がって、鏡の奥へと歩いていく。
ホリーは恐る恐る鏡に触れようとするが、そこに鏡はなかった。枠だけがあって、その向こうに左右反対の同じ部屋がある。
枠を越え、猫の後を追った。猫は部屋の扉の前で座ってこちらを見ている。この扉を開けろというように。
ホリーはそれに応えて扉を開けると、そこには雪に覆われた真っ白な世界が広がっていた。
寒さで部屋に戻ろうと扉は開けようとしたが、いつの間にか扉には鍵がかかってしまったようで開かなかった。
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