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「補佐の仕事は来月からだぞ?」 「いいんです、やります。八代さんがなんて言おうと私、絶対に手伝いますからね」 「クスッ、わかった。じゃあ、頼んだぞ」 「はいっ!」 * 「……ん、あれ……」 時刻は 22時少し前。 机に身体を伏せ いつのまにか眠っていたようで ふわりと身体に 八代さんのスーツの上着がかけてあって 八代さんって口は悪いし意地悪だけど 下屋さんの言う通り根は優しい人で不器用な人なんだ…… 同じ職場で 一緒に働いていて 八代さんのこと わかっているつもりでいたけれど 私の中の 苦手意識が八代さんの そういうところを 無意識に見えなくしていたのかもしれない…… .
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