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「中村、ちなみに今回も俺の補佐だから」 「えぇ、またですか?」 「文句ある?」 「……ないです」 「精々、優秀な俺の隣で勉強して少しはいい企画作れるようになれよ」 「はぁい……」 ポンポンと 私の頭を撫でた 八代さんはその場を後にした。 「八代は相変わらずだね……」 「八代さんって、昔からあんな感じなんですか?」 「そうだね。根は優しいんだけど、素直になれなくて、不器用で損するタイプだね。その証拠に」 「あ……」 八代さんが 持ってきてくれた 企画書に 目を向けると あちこちに赤いペンで アドバイスや改善点が書いてあった。 恐ろしいくらいに ダメ出しがされているのは一旦置いといて あんなにも 意地悪なこと言ってたのに ちゃんと私のプレゼン聞いててくれたんだ…… .
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