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天使みたい。
何も言えず固まっていると、不思議そうに首を傾げてわたしの顔を覗き込む。
「おはよう、あかりちゃん、もう大丈夫?」
へ? ……大丈夫って?
何で、わたしの名前知ってるの?
「……あっ、あの〜、どちらさまでしょうか???」
「……」
一瞬の、沈黙
「えっ!? 忘れちゃったの!?」
驚いて開いた目の大きさに、つい見とれてしまった。この人、本当に綺麗だ……。
あっ、そんな場合じゃあなかった。
答えなきゃ……。変に思われちゃう。
「……すみません、憶えてなくて」
その人は、本当にガッカリした顔で、わたしを見た。
うっ、気まずい……。
「……ご迷惑、おかけしましたよね?」
やっぱり、間違ってお酒飲んじゃったのかな?
「本当に、覚えてないの?」
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