反発中

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なんか、悔しい。 ペコは私の犬なのに。 なので、腹いせでは無いけれど、私もジャンヌと仲良くなってやろうと思い、 「ジャンヌ♪、sit!」 おやつを片手に躾を開始。 「……ジャンヌ? sit……?」 だけど、おやつにも私にも見向きもせずに知らん顔。 くそー。 強引に手を掴み、「シェイク!」と、お手を求めても、それを払い除けるように外され、プイッとそっぽを向く始末。 「なに、この疎外感」 こんな漫画みたいなことってある? 「発音が悪いし、ジェスチャーもつけねーから犬も分からないんだよ」 呆れるように笑った門口が、ペコに再び英語で躾を始めた。 「シェイク!」 お手もお代わりも完璧。 見ると確かに、門口はジェスチャーをつけている。 そのあとワシャワシャと誉められて、ペコが嬉しそう。 「俺は犬も人間も躾るのが好きなんだ」 あ、そ。 すっかり賢くなったペコとジャンヌがランを走り出した頃、 ブブ♪ 友達からラインが。 【待ち合わせのジョイジョイに向かってるよー】 忘れてた。 結婚式の服、買いに行く約束してたんだった。
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