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こんな若くて美人なお見合い相手を、写真見て断ったって? 門口の女の趣味って変わってるの? スレ違いざま、その女性に目をやることもなく、門口は私の肩を抱いたままホテルを後にした。 「大丈夫なんですか? あんな両家の顔にドロを塗るようなことして」 さっきの門口ママの怖いくらいの視線が忘れられない。 「強引に日取りまで決めたあのババァが悪いんだ」 さきほどよりも更に悪態がパワーアップした親。 (男の人ってみんなこうなのだろうか?) 「悪かったな」 「……あー、いえ」 まだドレス分も仕事してない気するけど。 「まだ寒いのに、いつまでもそんな格好させて」 「え? 」 突如、門口が自分の着ていた上着を私に羽織わせた。 急に優しくされるとどうしていいか分からない。 「あ、あのっ」 ドキマギしてるのを悟られないように、会話の糸口を探す。 「なんで、私の年齢まで知ってるんですか? 誰かに聞いたんですか?」 そもそも、偽装彼女になんで私を選んだの? あなたなら、よりどりみどりでしょ?
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