毎年恒例苦痛な新年行事

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食事を済ますと颯人はさっさと宿泊する間へ逃げた。 「卒業したら戻ってきて結婚すると思っていたんだがな」 「社会に出てすぐは時期早々ですよ」 私も逃げたい。 だけど、颯人と2人きりになるのも嫌だからお開きになるまで宴会の間にいた。 同じ部屋に泊まらないといけない苦痛。 颯人の性格上、何もしてこないだろう。 話しかけてくるかもしれないけど、無視すれば黙る。 「…………」 部屋に入ると颯人は寝ていた。 同窓会の日の夜から天才結城と秀才藤島と寝ずに何か作ってたのだろう。 並べて敷かれた布団をなるべく離れたとこに移動させる。 相当睡眠が足りてなかったのか朝食の時間ぎりぎりに颯斗は目覚めた。 「涼子、この後、話せないか?」 お開きになったら即行で新幹線に乗って東京に戻るつもりでいた。 「ドラえ⚪︎ん、完成したの?」 「……してない」 「なら話す必要ないでしょ。結婚まだする気ないんだし」 颯人は黙り込む。 朝食を食べ終え解散となり、各々タクシーで家に戻る。 当たり前のように颯人と同じタクシー乗せられたけど、運転手さんにお願いして、近くのJRの駅に私だけ降ろして貰った。
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