婚約者がいるのに恋をした side 冨田颯人

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『東京で就職して、颯人以外の男と付き合う。それぐらいの自由あっていいよね。颯人も本気にならないなら私以外の女として遊んでいいから!!』 と、涼子は言っていた。 藤島が知らないだけで涼子は俺以外の男と付き合ってるのかもしれない。 涼子の兄夫婦は契約結婚からの仮面夫婦でお互い恋人が両手で数えられないぐらいいる。 跡取りを残すと何かと大変だからと子供を持たない選択をした。 涼子とは物心ついた頃からの付き合いで恋愛結婚したかった。 『アイリンの御令嬢と別れて、有能な坂野理乃と結婚した方がよくないか?』 トミタに勤めている対して仲良くない従兄弟連中に悪魔の囁きをされ、惑わされそうになる。 実家が裕福でないから高専卒だが、学生時代にロボコン制覇した彼女の知名度は天才結城ほどではないが高い。 実力もある。 涼子と仮面夫婦になり愛のない結婚生活を送るぐらいなら、他の女性と結婚したい。 魔が差しそうになっていた。
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