天才秀才凡人御曹司勢揃い

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**** GWとお盆は旅行に行くと嘘をつき地元に帰らなかったが、年末年始は恒例行事の初詣と挨拶回りがあるから帰らないといけない。 名古屋駅そばにあるラグジュラリーホテル内のレストランを貸切、立食スタイルで行われる同窓会。 「水原さん、久しぶり!!PIPI購読してるよ」 卒業生の大半が集まる。 同窓会の時間に間に合う新幹線に乗って帰郷した。 仲良かった女の子達に声をかけられ、話の輪に入る。 「結城くん、シリコンバレーに残ってGoogloでAIシステムの開発をしながらスタンフォード大学でMBA(経営学修士)とM.Eng.(工学修士)取得目指すんだって。桁外れに凄いよね!!」 国立大学附属小中高一貫校に通う生徒は優秀な人材が多い。 大企業の御曹司御令嬢、総合病院の跡取りも多数いるけど、天才結城みたいな一般家庭で育ったギフテッドもいる。 「水谷、藤島と冨田がどこにいるか知らない?」 「さぁ、私も今着いたばかりだから」 秀才藤島から天才結城が今年の同窓会に出席するとは聞いてた。 仕立てのいいスーツにネクタイを締めた天才結城は極上級イケメン。 秀才藤島と凡人御曹司颯人が霞むぐらいカッコいい。 天才結城が会場入りした事に気づいた女子達が一斉に彼に群がる。 「相変わらず、結城は女子にモテモテだな」 秀才藤島が凡人御曹司颯斗を引き連れて私の方に歩み寄ってきた。 凡人御曹司颯人はムスっとした表情を浮かべてる。 凡人御曹司颯人と去年のクリスマス以降、まともに話していない。 最後に会ったのは3月。 家族ぐるみの食事会の時で、就職準備を理由に地元にとんぼ帰りした時だった。 だから、かなり、気まずい。
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