173人が本棚に入れています
本棚に追加
物心がついた頃から俺の側にいて俺を支えてくれてた涼子。
「結婚するまで、自由にさせて貰います」
「りょ、涼子、それ、どういう意味!?」
東京の大学に進学しても、週末は必ず戻ってきてくれた涼子。
一人暮らしを始めた俺の家にきて俺に寄り添ってくれていた。
「東京で就職して、颯人以外の男と付き合う。それぐらいの自由あっていいよね。颯人も本気にならないなら私以外の女として遊んでいいから!!」
大学4年のクリスマスイブ。
未来の奥さんに三下り半を突き付けられてしまった。
婚約解消されなかった事に対してはほっとしたものの、涼子と契約結婚の冷めた仮面夫婦にはなりたくなく、関係修復をするにはどうすればと頭を抱える。
ぶちギレて東京に帰って行った涼子を追う事もせず、ただ呆然と立ち竦んでいた。
最初のコメントを投稿しよう!