あふれる光

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祖母の介護生活していたころの学校での私は、授業中に寝てばかりいた。 担任には、そんな態度で授業を受けていたので、怒られ、呆れてしまう。 祖母が亡くなった1ヶ月後も、同じような態度で授業を受け続けていた。 同じ学年の生徒には、噂話ばかりをされた。 容姿だけは良かったため、男子生徒には“高嶺の花”と噂されていた。 ツヤのあるサラサラの黒髪、腰まである程度の長さ。 それが評判だった。 ある日、女子の間で評判となっているある男子から、消しゴムを貸してほしいと頼まれた。 (自分のを使ってよ)と思いつつ、消しゴムを貸す。 そういうことがあり、余計に女子からたくさんの嫉妬や反感をもらってしまった。 今日の帰り。 下駄箱に、靴がなかった。 ありそうな所を探し回ったけど、結局見つからない。 私は、靴下のまま、家へと向かった。 小石が足の裏を刺激して痛い。 靴もなくなった。この状況もどうすることもできない。 何もできない自分が悔しくて仕方なかった。
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