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その帰り道、寝不足だった私は歩行者の信号が赤信号だったのにも関わらず、渡ってしまった……。
車の急ブレーキの音が鳴り響く。
私は横目で車道側を見る。
車体が私の身体に当たる。
(ごめんなさい)
そう思った。
私と関わりのあった人たちに、謝りたくなった。
こんな不甲斐ない自分が大嫌いだ。
お婆ちゃんが亡くなって、私は自分を見失っていた。
学校では、本当ではないことを噂される。
家に帰れば幸せだけど、学校は本当に憂鬱だった。
お婆ちゃんは言っていた。
「カラスが鳴くと、人が死ぬのさ」
そんなの迷信だよ……そう思いながら、祖母に会いたくて仕方なかった。
祖母が亡くなって1ヶ月後のこと。
私は、自分のせいで事故に遭う。
自業自得だった。
自分の人生も、何もかも。
大嫌いだ……。
そんな気持ちになっていた。
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