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「…ッ、ふ、くっ」
「…いちいち黙るな。言っただろ」
「っ、…」
「…それとも、まだこーゆーコトされたいか?」
「ッン、……ッッァ、いやッッ!」
まろびでた、男の口淫すら慣れていない赤いしこりを、舌裏をつかって突つけば、ひくり。飛び上がったか細い腰。
美酒のような蜜は、その割れ目よりとめどなく溢れ。
本人の心や理性とは反して、快楽を求め彷徨う。
しかし、そんな情事の駆け引きすらも無知な少女は、ただ人外的美しさをもつ男たちの手管によって甘やかされ、与えられ、表しようのない快楽をおしつけられるだけ。
それがいかに、未体験な彼女にとっての拷問かを
彼らが、知らないはずは無かった。
「っ、や、こ、……っこういう、の、嫌っ」
「…あぁ」
「……っ、こい、恋人、とかじゃな、ぃ、のに、」
「その応えは捉えようによっては『恋人だったらシテも良い』に解釈するが…。それでもいいのか」
「っっ、」
ツゥ、と内腿を、男らしい指先で撫でられ咄嗟に伊万里は、口を閉ざす。
・・・・・しくじった、
今のは、愚問だった。
失言だ。
現段階上、まだそこまでの関係性に縺れこむには身分も、何もかも、
明かしていない事情がコチラとて山ほどある。
解決すべき点はいまは、
────…その時じゃない。
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