第三章./There are many different confidence ⅰ

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 「…ッ、ふ、くっ」  「…いちいち黙るな。言っただろ」  「っ、…」  「…それとも、まだこーゆーコトされたいか?」  「ッン、……ッッァ、いやッッ!」  まろびでた、男の口淫すら慣れていない赤いしこりを、舌裏をつかって突つけば、ひくり。飛び上がったか細い腰。  美酒のような蜜は、その割れ目よりとめどなく溢れ。  本人の心や理性とは反して、快楽を求め彷徨う。  しかし、そんな情事の駆け引きすらも無知な少女は、ただ人外的美しさをもつ男たちの手管(てくだ)によって甘やかされ、与えられ、表しようのない快楽をおしつけられるだけ。  それがいかに、未体験な彼女にとっての拷問かを  彼らが、知らないはずは無かった。  「っ、や、こ、……っこういう、の、(きら)っ」  「…あぁ」  「……っ、こい、恋人、とかじゃな、ぃ、のに、」  「その応えは捉えようによっては『恋人だったらシテも良い』に解釈するが…。それでもいいのか」  「っっ、」  ツゥ、と内腿を、男らしい指先で撫でられ咄嗟に伊万里は、口を閉ざす。  ・・・・・しくじった、  今のは、愚問だった。  失言だ。  現段階上、まだそこまでの関係性に(もつ)れこむには身分も、何もかも、  明かしていない事情がコチラとて山ほどある。  解決すべき点はいまは、  ────…その時じゃない。
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