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しかし、この方法はあまり有効なものではなかった。
対象となっていたジュースは、それほどメジャーなものではなく、僕の周囲の友人たちには売れ行きが芳しくなかったのだ。
結局、この方法でシールは五枚ほど集まるにとどまった。
次に取った方法は、あまり大声で言えるものではない。
それはゴミ箱をあさるという方法だ。
街頭に設置された自動販売機の隣には、かなりの確率でゴミ箱が併設されている。
多くの人はシールをはがさずに、そのまま缶を捨てるので、そのシールを頂くという方法なのだ。
しかし、このやり方は少し恥ずかしかった。
それもそうだろう……。
大学生くらいの年齢の男がゴミ箱に手をつっこんで、中身をあさっているのを見かければ、通りがかりの人々は冷たい視線を送ってくる。
しかし、これも憧れのハワイ旅行のためだ。
僕は街中のゴミ箱を何個もはしごして、シールを集め続けた。
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