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『人殺しは少ない方がいい』
ジョージが家に帰ったら、奥さんはがよその男とベッドに入っていた。
なんということだろうか、妻が間男を引き込んでいた。
江戸時代、不義密通は見つかれば二人とも死罪にも問われたとか。現場を見つけた亭主は、女房と相手の男を重ねて四つに切っても罪に問われないとされていた。
今は令和の世の中。いくら相手がよからぬことをしていようがこんなことは許されませんが。
それで、この話は日本ではありません。
ジョージは怒りで頭に血が上り、自分の机から拳銃を取り出すと妻を撃ち殺してしまった。
「君が帰ってきた時、奥さんは浮気をしていたのだね」
裁判官に問われる。
「はい」
ジョージは素直に答える。
「では、何故、奥さんだけを射殺してしまったのですか」
裁判官にそう問われたジョージは、少しの時間考えてから、おもむろに口を開く。
「はい、もし妻を殺さなかったならば、私はこれから何人もの男を殺さなければならないと思ったからです」
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