バトルマン・スーパージャンボ、それは

14/16
前へ
/16ページ
次へ
与作と早希がなにやらおいしそうな物を食べている様子とか、次に現れたシーンでは、早希がこの上もない楽しそうな、そして淫靡な顔をして男と抱き合う姿が映し出される。 そしてなにより興味をそそられたのは彼らが口にしたレミーマルタンとかいう飲み物であった。 今の時代、食事は各家に必要量の固形食が定期的に送り込まれ、飲み物も何種類かの味の飲み物が水道の蛇口をひねれば得られた。 タバコや酒の類はもう数世紀前から生産されていないし、ましてや麻薬や覚せい剤もすでにこの世になくなっていた。 賢治は、与作が誰かに殺されたことや拳銃で妻が殺されたシーンに驚かされた。 しばらくしてそれにも飽きると、この機器でバトルゲームができることを知った。 それからの賢治は、毎晩大悟を自宅に呼びゲームにはまった。 賢治はある日のこと、管理者に隠れて密かに工場内の同僚に伝えた。 その中の一人が、その機器は工具部屋の奥の倉庫に山のように積まれていることをみなに話す。 それが知れると、みなはコンベアを故意に壊し、その機器を修理車に積み込み、何台も外に持ち出した。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加