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あれだ、きっと男に訊くのはダメなんだ。
あいつら照れてしょーもないこというか、まじでこっちが困惑することしか言わない。どうしよう、メロディララ。見なければ、メロディララ。
よし、とにかく今度は女子にきいてみよう!!
「運命の一冊…?それ聞いてどうするの?」
参考人⑥、クラスメイトの真鍋。
普段の俺の態度が良くなかったのか、質問したら死ぬほど怪しまれた。なかなか答えてくれない。そして俺を訝しそうに睨む顔が怖い。
「アッ、大丈夫で〜〜す、」
無理でーーす、女子に訊けないでーーす。
この後も何人かに訊いてみたけど、そもそもみんなあんまり本気で考えてくれなくて、男子は最終的に大喜利みたいになったし、先生からは「教科書読んどけ」って言われた。先生、適当すぎません??
てことで、収穫ゼロで帰宅。
どうすっかな〜〜〜。
やっぱ自分で考えるしかないか〜〜。
まじで、妄想コンで大賞とかとる人ってどういう脳みそしてんの??こういう人って、普段からたくさん小説読んで、色々インプットしてるのかなぁ。俺も血がブシャーーーッてなる漫画なら相当インプットしてるつもりだけど、現状役に立ってないです。
本を読まないおふくろと、魚が釣れない親父と、狂気のばーちゃんと4人で夕飯を食って、1人で風呂に入ってから、俺は自分の部屋に戻ろうとした。
小説書きたいけど、明日の古典の予習しないとヤバい。徒然草を訳しとかないと、明日の古典で徒然してられない。当てられる恐怖に追いかけられながら、ハイスピードで訳していくのは、徒然からは真逆の状態すぎる。
「こら、逸郎!!弁当箱!!」
俺がトボトボ部屋に戻ろうとすると、おふくろに声を掛けられた。あ、弁当箱出すの忘れてた。
「ごめんごめん!今出すから!!」
昨日弁当ストライキを起こされそうになったけど、結局ちゃんと弁当を作ってくれたおふくろ。ありがとう、弁当のおかげで俺はスクスク育ってます。
俺が弁当箱をおふくろに渡すと、おふくろが「ちょっとそこ座っとけ。」って俺に言ってきた。何、怖い、俺があんまりにも弁当箱出さないから、本格的なお説教される展開??
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