天使の心臓

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「あ、あることないこと?」 青年は(ひる)み刃物の力を弱めた その隙に私は身体を思い切り捻り青年を遠ざける 「お前は何を望むのか?」 刃物を抜きながら聞くと遠くで舌打ちが聞こえた 死神のしくじりが手に取るように分かる ドバドバと血は流れたが差程気にする必要はない 私は天使なのだから 天使は刺されたくらいじゃ死にはしない この世界では
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