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「あっ!」
大好きなキャラクター・もふろうのぬいぐるみ、最後の一個が買われていく。
若いサラリーマンっぽい男性が最後の一個を持って行ってしまった。
心の中で、待ってー! と叫ぶ。
だって、だって、女性だらけのこのイベント会場でお一人様一個限定のぬいぐるみを買っていくなんて転売ヤーに違いない。
「う、うぐ……」
せっかく売り切れないように初日に来たというのにタッチの差で買えなかった悔しさがこみ上げる。
仕事帰りに急いできたのに!
そこに店員さんが通る。
「すっ、すみません! もふろうのぬいぐるみってまだ在庫ありますか!?」
「申し訳ありません。ここになければもう無いです。入荷もあるかどうかわかりません」
「……っ」
私は膝から崩れ落ちそうになった。
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